ボタン電池消耗による回復画面の表示

回復画面が表示された場合、ボタン電池交換で改善することもあります

パソコンを使用していて突然「回復 お使いのPCまたはデバイスは修復する必要があります」と青い画面が表示されたとき、ボタン電池(200円程度)の交換のみで改善できるかもしれません。

ボタン電池の交換に対する難易度は様々です。(特にノートパソコン)
不安な方は、詳しい方にお願いしてください。

突然表示される回復画面

「ノートパソコンを使っていたら、突然リカバリーがどうのこうのって表示されるようになりました」というご連絡を受けて調査・修理させていただくことになりました。

パソコンを起動するとメーカーロゴの下に、「PCを診断中」と表示され、しばらくすると以下の画面が表示されました。

何度か再起動をしていると、以下のような画面が表示されたりもしました。

ということで、時刻もそこそこ遅かったこともあり、持ち帰り修理とさせていただきました。

詳細調査

再現確認をしていると以下のような画面が表示されたりと結果が まちまち です。

本ページの一番上の画面ではエラーコードが 0xc0000221 と表示されています。調べてみると『ファイルヘッダーチェックサムが、予期されるチェックサムと一致しません。これはファイルへのI/Oパスのハードウェアの障害(ディスクエラー、RAMの障害、またはページファイルの破損)が原因で発生する可能性もあります。』とあるので、ディスク(SSDやHDD)もしくはRAMの故障が濃厚と考えるのが筋です。
が、実は約2週間ほど前に同パソコンのアップグレードをしており、RAMは増設して新品に、ディスクはその時点でCrystalDiskInfo(健康状態確認ツール)では特に異常が無かったので別の要因を探ることにしました。

対象の機種は NEC製 LaVie (PC-LS150SSB)で、2014年5月発売ということで約10年が経過しており、Secure Boot Violation という赤い画面のエラーからBIOS設定関連の問題も考えられることより、ボタン電池が容疑対象として浮かんできました。

ボタン電池交換の難易度は?

ノートパソコンのボタン電池交換の難易度は様々です。本体裏面のカバーを外せば容易に取り替えられるものから、ほぼ分解して基板をカバーから取り外さなければならないものもあります。

今回は(残念ながら?)後者のタイプでした。

  1. ACアダプターとバッテリーを取り外し … 基本中の基本
  2. メインメモリーの取り外し … カバーから基板を取り外す時に干渉する
  3. キーボードの取り外し … フレキシブルケーブルの取り外しはコネクタ破損に細心の注意が必要
  4. メイン基板に接続された各フレキシブルケーブルの取り外し
  5. メイン基板の取り外し
  6. メイン基板の裏面にあるボタン電池を交換

長期間使えば交換しなくてはならないボタン電池をこんなところに配置しなくても…の画像

ボタン電池を新品に交換後、電源ONすると何ごとも無かったようにWindowsが正常起動するようになりました。

注意点など

パソコンには、BIOS設定や日時情報を記憶・維持するためにボタン電池があります。

ボタン電池の寿命は3~6年ぐらいです。

パソコンを使用していないときでも電源供給状態を維持(電源ケーブルをコンセントに接続したまま)することで、ボタン電池は長持ちします。

ボタン電池の代わりに充電式バッテリーが使用されていたり、ボタン電池に配線をしているタイプのものがありますので、交換前には事前確認をしたほうが良いです。

パソコンの型式と「電池交換」でググれば交換時の画像や動画が見つかることが多いので、自分で交換する場合は、ぜひ参考にしてください。分解の仕方なども詳しく説明されていることもあります。

100均のボタン電池でも良いですが、安いので品質は下がります。交換作業が複雑(大変)であれば電気屋さんでメーカー製のものを購入したほうが後悔が無いと思います。同じパソコンで2回以上交換することは稀です…それまでに買い替え・廃棄になることがほとんどです。また、高額なものでもありませんしね。

ボタン電池には使用推奨期限がありますので、ご注意ください。

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