BIOSはパソコンをUSBメモリから起動するために優先順位を変更したり、メモリやストレージがハードウェアレベルで認識できているか確認するときに使用します。
パソコン修理の際には必ずお世話になるBIOSですが、近年は起動方法こそ昔からあまり変化は無いものの、なぜか?起動しないケースが多々見受けられるようになったので対策方法を記載します。
BIOSが起動しない原因と対策
押下キーが間違っている
BIOSの起動方法は使用しているパソコンのメーカー及び種類によって異なります。[F2]キーが一般的ですが[DEL]キーやその他のキーで起動するものもあります。
電源ON直後にメーカーのロゴ表示と合わせて画面にBIOSの起動をするためのキーがどれなのか?表示されるものもありますが、表示時間が短かったり表示されないものもあります。超基本ですが取説またはWebサイトで確認が確実です。
BIOS起動用のキーは電源ON後、連打が基本です。押しっぱなしで電源ONとか、1回だけ押下した場合には起動しない可能性があります。
認識していないキーボードを使用している
BIOSの起動は電源ON直後になりますので、無線のキーボードを使用している場合はキーを受け付けない可能性があります。
デスクトップタイプで年数が経過して付属のキーボードを使わなくなった、もしくは利便性からマウスと合わせて無線に変更したのであれば、有線のキーボードを使用することで起動できるかもしれません。
ノートパソコンでも普段は無線のキーボードを使用しているのであれば、本体のキーボードでBIOS起動を試みてください。意外と盲点かも…
Windowsをシャットダウンしてから電源ONしている
「は?! 電源ON後にBIOS起動するんだからシャットダウンして当たり前じゃん」と思われるかもしれませんが、本命だったりします。
Windowsには「高速スタートアップ」という機能がありシャットダウンをすると次の起動が素早くなるように内部処理を行います。これが原因でBIOS起動用のキーを受け付けるタイミングがシビア(短くなる)になり起動しないことがあります。
【対策1】Windowsを再起動してBIOS起動を試みる
Windowsを再起動するとシャットダウンのように次の起動が素早くなるような内部処理は行いません。従ってWindowsを再起動し、パソコンがリセット(画面オフ→オン)した直後からBIOS起動用のキーを連打することで経験上ほとんど解決します。
【対策2】「PCの起動をカスタマイズする」を使用する
【対策1】で解決しない、またはBIOS起動用のキーが不明のときは以下の手順を実行します。
- スタート( ) をクリック
- [設定]をクリック
- [システム]をクリック
- [回復]をクリック
- 「PCの起動をカスタマイズする」の[今すぐ再起動]をクリック
- パソコンが再起動し「オプションを選択」画面が表示される
- [トラブルシューティング]を選択
- [詳細オプション]を選択
- [UEFI ファームウェアの設定]を選択
- UEFI ファームウェアの設定画面で[再起動]を選択 (Enterキー押下)
高速スタートアップの無効化
BIOSは普段使用するものではありませんが、使うときは何度も起動することがあります。そのたびに再起動や「PCの起動をカスタマイズする」手順を実行するのは煩わしいので、諸悪の根源を断つ方法もあります。
BIOSの起動を妨げることもある「高速スタートアップ」機能ですが、アプリのトラブルにも関わることがありますので私は無効にしています。シャットダウンは1日に何回もするものではありませんし、少しの時間ならスリープや休止状態を使うので、高速の恩恵は受けた覚えが無いのが正直に思うところです。
以下の手順で無効化します。
- スタート( ) をクリック
- [すべて >]をクリック
- [Windowsツール]をクリック
- [コントロールパネル]をダブルクリック
- [システムとセキュリティ]をクリック
- [電源オプション]をクリック
- [電源ボタンの動作を選択する]をクリック
- 「現在利用可能ではない設定を変更します」という青い文字列をクリック
- シャットダウン設定の[高速スタートアップを有効にする(推奨)]のチェックを外す
- 画面下の[変更の保存]をクリック
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